終わり

ある人と別の道を行くことになった。何か説明があったわけではないし、別れの挨拶があったわけでもないけど、連絡の仕様がなくなったということは、そういうことだよね?と。もちろん、そんな行動を取らせた原因は私の言動。だから責める気持ちもないし、そっかぁと納得する他ないのですが、挨拶くらいはしたかったなぁ…というのが本音。いや、でも、何も言わないから円満に終われたのか。
何年もの間、蜘蛛の糸で繋がれていた何かが、奈落に落ちていった気がします。あまりに細くて頼りない糸だったので、ぷつんと切れる音もしなかった。そしてあっという間に落ちて見えなくなった。エネルギーを注いだものの終わりほど、あっけなくてあっさりしている気がします。
これで良かったのだとは思う。でも、だからといって悲しくないわけではない。かといって、数日泣き暮らすほど悲しいわけでもない。何年もゆらゆらと頼りなく繋がっていたものなだけに、終わったときも感情がどちらかに振り切れることもないようです。
でも時間は前にしか進まない。いいことは大切にしまっておけばいいし、嫌なことは忘れてしまっていい。何度も思い出して、何度も傷つくことはない。未来に思いを馳せて、これからの楽しいことにエネルギーを注げばいい。
ずっと忘れていたこと、思い出さずにいたこと。この数日で、キンキさんが思い出させてくれた。だから私は大丈夫。ある人も、別の道で元気にがんばってほしい。